付嬢ヘイゼル・ハフマンに逢えるのが嬉しくて参加しているのだった。ハフマンは一介の事務員にも関わらず、促進局内に監視の目を光らせ政府に告発するという立場を逸した行為で、逆に自分の立場を失っていく。
“フェデラル・シアター・プロジェクト”の長ハリー・フラナガンは良質の演劇を手厚く保護していたにもかかわらず、非米的な演劇を広めていると疑われワシントンの公聴会で厳しく非難される。そんな中、「クレイドル・ウィル・ロック」の稽古は続いていた。しかしオリーブがほとんど素人だとわかりオーソン・ウェルズとプロデューサーのジョン・ハウスマンは喧嘩まがいの口論ばかりでセットは壊れるわ、役者は台詞を覚えないわで、実際に上演まで形になるかどうか全くわからないありさまだった。
ディエゴ・リヴェラの絵は完成に近づいていた。ムッソリーニ、ヒトラーなど独裁者の顔が、資本主義の象徴ともいえるビルのロビーに描かれていた。リヴェラの怒りの表現がそこにあった。ようやくロックフェラーは間違いに気づき始める。この絵は自分のビルにはふさわしくない事を。彼はリヴェラに絵を描く事を辞めさせようとする。だが、リヴェラが描く事を辞めるはずはなかった。 |
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結局、政府は“フェデラル・シアター・プロジェクト”の予算削減を決定。ウェルズ達の『クレイドル・ウィル・ロック』はなんと上演を禁止され、初日前日にして劇場を政府軍に封鎖されてしまう。だが、彼らはただでは転ばなかった。「これから上演させてくれる他の劇場を探せ!」。鉄鋼王のグレイ・マザーズの伯爵夫人ラグランジェはこの様子を興味深く見ていた。彼女はどこからかピアノを探し出し、彼らに協力しようと奔走する。中止という政府の指示に従わなければ役者たちは即失業だ。しかし、彼らは立ち上がろうとしていた。自分達の自分達による自分達のための演劇のために。彼らの行進はもう始まっていた。はたして「ゆりかごは揺れる」は、その幕を開ける事ができるのだろうか?
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