

1861年、アメリカ。カンザスとミズーリの州境。
新緑の森の中、馬に身をまかせ颯爽と駆けていく青年がいる。彼の名はジェイク・ロデル(トビー・マグワイア)、ドイツ生まれのミズーリ育ちである。
到着したチャイルズ家では結婚式が挙げられていた。新婦の弟ジャック・ブル・チャイルズ(スキート・ウーリッチ)とジェイクは、幼い頃から兄弟同然に育てられた親友である。
彼らは眩いほどの青春を送れるはずだった……その戦争さえなければ。
その夜、チャイルズ家がローレンスの町の北軍派に襲われ、家族の目の前でジャックの父親が銃殺される。敵に立ち向かって行こうとするジャック、それを遮るジェイク。
彼らの“青春”は、一夜にして絶たれてしまった…。

そして一年後、南北戦争の真っ只中。
ミズーリは南部・奴隷州にも関わらず、公的には北部側についた。その結果、ミズーリの住民はバラバラになり、情勢が最も不安定な地域となってしまう。北軍に加わる者、南軍に加わる者、ゲリラ部隊を組織し“ブッシュワッカー”と名乗る者もいた。
ブラック・ジョン(ジム・カヴィーゼル)率いる南部側の“ブッシュワッカー”部隊は、田舎町で非情のゲリラ戦を繰り広げていた。
北軍に父親を殺されたジャック・ブルはもちろん、ジェイクもまた、アメリカで育った南部男としてこの部隊に属していた。さらには、紳士的で冷静なジョージ・クライド(サイモン・ベイカー)、彼の元奴隷で彼の命を守る黒人ダニエル・ホルト(ジェフリー・ライト)、そして人間をハエのように無感情に殺しまくるピット・マッキーソン(ジョナサン・リース・マイヤーズ)がいた。
彼らは、敵を欺くために“北軍の軍服”に身を包んで攻め入った。
その日も、黒いジャケットをまとって小さなバーを訪れる。店の先客は、ジャックの父親を殺したあの一軍だった。隙をみてジェイクが引き金を弾き、それをきっかけに皆が次々に銃をぶっ放す。そうしてジャックは、やっと1年前の父の仇をとったのだった。
拠点を持たない彼らは、通りすがりの家で食事をさせてもらうこともあった。
ある日、束の間の休息をとらせてもらっていた家を、突然、北軍派が取り囲む。
「女を守れ!」彼らには一つだけルールがあった。“女は殺さない、死なせない”。敵から容赦なく打ち込まれる激しい銃撃。大勢の仲間が命を落とした。
命からがら野営地へたどり着くと、ジェイクとジャックの故郷の友人アルフが南軍派の捕虜として捕えられていた。ジェイクは「北部新報」への手紙をアルフに届けさせることを提案する。それは、捕虜がいることを敵方に知らせると同時に、友人であるアルフを助けようとする優しさであり、遠い故郷への思いでもあった。

過酷な冬が訪れようとしていた。
ブッシュワッカーたちは、春が来るまで分散して安全な農家に身を隠した。
そんな時、ジェイクのもとに信じ難い知らせが届く。ジェイクの父親は、彼が捕虜の身から救ってやったアルフの手によって撃ち殺されたというのだ。ドイツ系の父親は、忠実な北部主義者だった。しかし、周囲には“南部ゲリラになったならず者の父親”という目で見られていたのだった。
ラフィエットのエヴァンス牧場を訪れたジェイクとジャックそしてホルト。彼らはまず、裏山の斜面に濠を掘り、寒さと敵から身を守る一冬のアジトを作った。
そんな彼らに安らぎを与えたのは、美しき未亡人スー・リー(ジュエル)の存在だった。ジャックとスー・リーはすぐに深い恋に落ちた。ジェイクとホルトは、愛し合う二人にアジトを占領され、行き場を失うことも度々だった。放り出された二人の男は、徐々に互いを理解していく。ドイツ人と黒人…“よそ者”扱いをうけている者同士、それぞれ心に葛藤をいだいていたからだった。
ジャックはスー・リーとの結婚を心に決めていた。しかし、その想いもまた戦争によって絶たれてしまう。エヴァンズ家を襲撃した北軍との戦いで、ジャックは右腕に致命傷を負い、仲間やスー・リーの必死な看病も空しく、若い命を閉じた。

スー・リーを安全なブラウン農場に預け、キャンプ地に戻ったジェイクとホルトを待ち受けていたのは、怒りと悲しみが渦巻く地獄の戦場だった。なかでも、カンザス・シティの刑務所が崩壊し母親と姉妹を失ったブラック・ジョンは、怒り狂っていた。そして彼がとった手段は、悪名高きクアントリル遊撃隊の力を借りることだった。
森の中に集められた大勢の男たちの前で、ウィリアム・クアントリル隊長が叫ぶ、「ぶっ殺そう! ジャマする北軍を一人残らずこの手で倒し、ローレンスを目指そう!」
やがて、歴史的な大事件“ローレンスの大虐殺”が幕を明ける。
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